ALARMSの日々

福岡のバンド「ALARMS」のVo:Takuyaが綴る。トライアンドエラーの日々、歩いた軌跡

ウイルスよりも人の目が怖い

3月になりましたな

 

今年の冬は暖かかったなという感想と共に、もう冬が終わったのかと

なんだか信じられないような気持ち。

 

今年は一度も雪を見ていない。

 

 

昨今は例のウイルスがらみで本当にたくさんの情報が溢れている

何が正しかったのか正しくなかったのか

誰が間違っていて間違っていなかったのか

 

この危機を、被ってしまった不利益を

皆誰かのせいにしたくて

あわよくば誰かに補填してもらいたくて

 

責任の居どころを皆で探し回っている。

 

誰かの首を切っても

ウイルスは消えないんだよ。

 

そんで個人的にショックだったのが

「ライブハウス」を名指しされてしまったこと

 

「感染を食い止めるためにライブハウスに行かないでください。特に若者。」

 

これはある種の正義ではある。

密閉空間を避け、感染リスクを抑えるという観点では理にかなっている。だが

 

名指ししてしまうことでどんな影響が出るか、何故考えなかったのか

 

まず世の中の多くの一般人にはライブハウスは縁がない

そういう人たちにとって「ライブハウス」が

感染が起きやすい場所=危険な場所として認知されてしまった。

もちろんそういう人たちは、ウイルスが蔓延しようと平常時だろうとライブハウスに来ることはない。直接的に関係のないように見える。

 

しかしながら、バンド、引き語り、DJが好きな人たち、ライブハウスを支えてきたファンたちにとってはどうだろう。

行きにくくなるのではないだろうか、

 

そんなの関係ないと割り切ってライブを見に行く人もいるかもしれないが

 

そんな人たちも普段は一般の人と一緒に仕事をしていて

昨日ライブ見に行きましたなんて言えなくなるのではないか

マスクをせず咳をするだけで、電車が止まってしまうご時世である。

 

「行きたいけど、今は・・・」という人が増えてもおかしくはないだろう

 

かたや演者の方も状況は同じで、イベントやライブがしずらくなっている。既に。

TLでは主催の取りやめのみならず、小規模イベントの対バンキャンセルなんてことが起きている。借金を背負ったイベンターもいるようだ。まじか。

 

もっと深刻なのがハコのスタッフ、プロ演奏者

 

「仕事がない。本格的にやばい。」という呟きを見た。

見てるこっちまでしんどい。

 

状況は予想以上に悪い。

 

 

この国は横並び、同調圧力で社会を維持している。

 

「要請」という言葉を使い。自らはその責任を負わずに

自己責任で自粛させることを、内在する同調圧力を用いて社会に強制させてしまった。

 

自粛するものが正義。しないものは悪。

「ライブハウス」のせいで、「若者」のせいで感染が広がった。

 

自粛しても損。自粛しなくても損。

 

無用な差別を増長し、名指ししたことでただただ風評被害を与えた。

これはすぐには消えないだろう。許せないことである。

 

正義をふるう人の手により、文化が潰されようとしている。

 

そもそも「ライブハウス」も「若者」も一切悪くないのだ

中国、日本両政府含め、みんなが少しずつ間違えたツケを何故か一気に払わされているのだ。

 

負けるな「ライブハウス」

負けるな「若者」

 

音楽を愛するものが、堂々と集える日を

取り戻すまで、負けるな。